この記事には広告を含む場合があります。
記事内で紹介する商品を購入することで、当サイトに売り上げの一部が還元されることがあります。
5年前にダイニングチェアとして購入したイームズのシェルチェア。
リプロダクト品です。
使用しているうちに少しずつ座面にヒビが入り、ついにここまで!
もうすぐ繋がって真っ二つになりそう!
座っているだけなら問題ないのですが、寄りかかるとメキメキっと音がしていて危ないなぁとは思っていました。
購入する時に参考にするレビューは当然届いた時の感想。
使い続けてからの感想って分からないものですよね。
そこで、リプロダクトのイームズシェルチェアを5年使用しての感想を書いてみたいと思います。
イームズシェルチェアとは?
チャールズ&レイ・イームズ夫妻によるデザイナーズチェア。
イームズ夫妻はミッドセンチュリーと呼ばれる1950年代に、アメリカのオフィス家具メーカーであるハーマンミラーからのオファーにより、数多くの家具をデザインしました。
中でもシェルチェアは誰もが見たことのある、イームズ夫妻の代表的な椅子ですね。
ヴィンテージ
1950〜1990年代ごろまでに製造されていたもので、「FRP」というガラス繊維で補強したプラスチック素材で作られていました。
FRP製のヴィンテージシェルには表面にツヤがあり、グラスファイバーいうガラス繊維が入っているのが見えます。
しかし「FRP」素材はリサイクルができないということで環境問題への配慮から製造を中止することに。
現在は製造していないものなので、中にはプレミア価格なものも。
コレクターも多い、古き良きデザイナーズチェアの代表ですね。
我が家のヴィンテージチェア。
細かい傷のように見えるのがグラスファイバーです。
50年位前に作られたものだと思われますが、頑丈な作りで割れたり欠けたりはしていません。
正規品(オリジナル)
「FRP」に変わり「ポリプロピレン」というリサイクル可能な素材を使って作られています。
日本を含むアジアとアメリカにおけるイームズデザイン家具のほとんどはHermanMiller(ハーマンミラー)社が製造しているもの。
ヨーロッパ圏ではドイツのvitra(ヴィトラ)社が製造販売しているようです。
よってこの二社が製造しているものだけが「イームズシェルチェア」の正規品です。
価格はベースと呼ばれる脚の形状にもよりますが、約5万円からといったところ。
数脚揃えるにはかなりのお値段になりますね。
リプロダクト(ジェネリック、レプリカ)
今やネットショップを始めいろいろなお店でイームズチェアを販売していますが、その多くがリプロダクトやジェネリックと呼ばれる「正規品のレプリカ」です。
意匠権・著作権が切れたものは、正規メーカーでなくても正規品のデザインを忠実に再現し、製造・販売することが許されています。
現在はこの意匠権・著作権が切れているため、いろいろなお店で同じデザインのシェルチェアをレプリカとして販売しているのです。
レプリカのシェルの素材はABS樹脂やPP(ポリプロピレン)です。
製造元により使用素材も異なり、価格も3,000円前後から高いものでも1万円ほど。
正規品ではないので、イームズ風シェルチェアといったところでしょうか。
この位の値段でイームズデザインのチェアを購入できるとだいぶお手ごろですよね。
しかし、今回割れてしまったシェルはレプリカのポリプロピレン製でした。
リプロダクト品のシェルの割れは修理できる?
購入したお店によって保証期間がある商品もあるようですが、シェルの割れは時間をかけてだんだん進んでいくものなので、購入したお店で交換・修理することは難しいでしょう。
レプリカの価格なら修理するより新しいものを買ったほうが安いかもしれません。
私もごまかし程度に接着剤を使ってみましたが、まったく無駄でした!笑
ポリプロピレンを接着するには、専用の接着剤を使用しなくてはなりません。
家具の専門家でないので綺麗に治せるわけもなく、きっぱり諦めて新しいダイニングチェアを購入することにしました。
イームズシェルチェア(リプロダクト)の買い直しをやめた理由
ダイニングチェアとして使用するのに、イームズチェアはデザイン的に気に入っていたのでまた同じものを買おうかと悩みました。
割れたチェアはレプリカの中でも低価格の4000円位だったので、もっと高いものを選べば大丈夫かな…と。
だからと言って正規品は高くて手が出ない。
いろいろなショップでリプロダクト品の素材を見てみましたが、強化ポリプロピレン製だったり頑丈な素材を謳っていたり、メーカー努力は様々だという印象でした。
でも、使用してみないと分からないし、シェルチェアの座面と背面が一体型の形状では、背もたれに寄りかかった時に経年変化でヒビが入るのは致し方ないのかなぁとも思います。
安いものがダメというわけではないと思いますが、5年で粗大ごみ行きになってしまうのでは逆に高い買い物かもしれません。
というわけで、これから購入する方は慎重に選んでくださいね。
まとめ
高価なデザイナーズチェアをレプリカ品で安く手に入れることができるのは魅力的。
でもリプロダクト品は様々なメーカーで製造できるので、見た目は同じでも品質は実際に使ってみないと分かりません。
シェルが割れたことにより、良い勉強になりました。笑
ちなみに代理で購入した椅子はこちら
安くてアイアン+ウッドというデザイン性に惹かれたもの。
(結局私の選択肢は安い&デザイン性…っていう…)
イームズチェアと比べると若干大きいですが、背面が空いていて圧迫感がないのでスッキリ。
アイアンなので背もたれが割れるということはないでしょう。(←重要!)
こちらで購入しました↓